会社訪問記事『(株)テクニカルエンジニアリングサポート』

今回は、カナメディア研究所の竹腰が、株式会社テクニカルエンジニアリングサポートを訪問し、奥岡取締役にお話をうかがいました。

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(奥岡取締役)

--創業の経緯を教えていただけますか。

専務の山崎には、以前から起業の意識がありました。そこで、1988年に所属していた会社を辞職し、当社を設立しました。創業の地は、渋谷です。
しかし、バブルの崩壊と重なり、いきなり厳しい状況に追いやられます。そこで暫くは、社長と専務の2名での会社運営を余儀なくされました。
専務は大阪に単身で赴任し、社長は広島で子育てを行うなど、苦難の状況が続きます。そうしている間にも、大阪で阪神大震災に遭遇します。
その後、こちらに戻り、大きな案件に参加することとなりました。そこが、専務と私の出会いです。

--どのような出会いだったのでしょうか。

二人が参加していたのは、稼働人数が数百人規模の大型案件でした。ある時、各グループから代表を出して共通の課題を解決しようという話が持ち上がり、試験統括グループから山崎が、システム管理グループから私が参加しました。
ちょうどその一ヶ月ほど前に、知り合いから電話があり、「同じ現場に山崎さんと言う人がいるだろう?」と聞いていました。その時は分からなかったのですが、そのことを思い出して山崎に話したところ、ひどく驚いていました。それ以来、山崎と私は、よく話すようになりました。
その後、会社を一緒にやらないかという誘いがありました。若干の迷いはあったものの、これから会社を築いていくところに魅力を感じ、入社を決めました。知り合いにも声をかけて会社の体制を固め、相模原に思い切って事務所を借りました。1997年の1月には会社の体裁が整い、第二の創業がスタートしました。
その後は、来るものは拒まずという姿勢で社員が増え、失敗も多いながらも徐々に所帯は大きくなりました。2000年頃からは新卒採用を開始し、新しい血も入ってきており、特に採用には積極的な文化が醸成されました。

--社名の由来を教えてください。

先端技術を追い求めるというよりは、情報処理産業の一端としてきちんとサポートしていくような仕事をしたいというのが由来です。このため、専門知識、技術である「テクニカルスキル」、対人関係を作っていく能力「ヒューマンスキル」、概念を把握し、説明する力「コンセプチャルスキル」の3つのスキルを重視しています。

--会社の案内でも、経営理念を強く表されていますが、こちらはいつ頃作成されたものでしょうか。また、社内には、どの程度浸透していますか。

当社の経営理念、「熱意を尽くし、誠意を尽くし、創意を尽くし、情報処理産業の一端を支援する」は、会社の設立当初から掲げています。
社員には年2回の経営説明会等で毎回伝えるようにしているため、言葉としては全員理解していると思います。文化としても、かなり浸透しているでしょう。
しかし、社員が行動で体現できるよう、一層の浸透を図りたいと考えています。

--主な事業について、教えてください。

「Web・SNSサイト開発」「Windowsサーバー構築」「大規模システム運用」の3つが大きな柱です。最近話題の、ビッグデータやデータウェアハウスも扱っています。

--会社の特徴を、どのように考えますか。

「当社の社員はサービス屋であるべし」というスタンスを取っています。経営理念に沿って、お客様のニーズを考え、行動する社員が多いです。プロジェクトの全体把握や本来の目的はなにかといったことを意識するように、いつも伝えています。
また、30代や40代でも技術者としてやっていくため、早い段階で上流工程ができるように、キャリア形成を進めています。

--社長や専務は社員を深く愛していると考えているのですが、正しいでしょうか?

正しいです。よい意味で、家族のように考えています。私も、だいぶ感化されました。(笑)

--今後の目標を教えてください。

数字的なところで言えば、社員50人、売上高5億円、平均給与500万円を目標にしています。従来のような案件を拡大しながら、相模原を中心とした地元のサポートも行いたいと考えています。

--突然ですが、奥岡さんのことについても教えてください。現在は、どのような業務をされているのですか。

今は営業を主体に、管理の業務も行っています。「何でも屋」です。
対外的には、ITさがみ振興会や神奈川県中小企業家同友会などに出席しています。

--自社の「よいところ」「改善したいところ」を、どのように考えていますか。

よいところは、社員が経営理念を体現できていることです。お客様のことを考え、型にはまらない対応ができることが自慢です。第一印象が強い会社ではありませんが、継続して長くお取引いただくお客様が多いです。
改善したいところは、体制にまだ十分でないところあることです。負荷を分散し、役割分担を進めたいと考えています。

--最後に、将来の希望を教えてください。

社員50人という目標を超えて、会社を大きくしてみたいです。社員に、夢を見させたいと思っています。

山崎専務は、ITさがみ振興会(当時は「相模原中小情報処理産業振興会」)の設立に尽力され、「さがみはらIT協同組合」でも代表理事として活躍されています。ITさがみ振興会に所属する我々にとっては、ある意味、「親」のような存在の会社です。
創業から四半世紀の歴史を持ちますが、新卒採用なども積極的に行い、今も若々しく進化されています。今後の発展も、楽しみです。

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(会社のある「さがみはら産業創造センター」)

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